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電気代値上げ?電気料金の仕組みと電気代高騰の理由について解説

電気代値上げ?電気料金の仕組みと高騰の理由を解説
  • 2021年4月、電気料金1,000円以上値上げ
  • 2021年9月以降、燃料費調整額が高騰
  • 2022年2月、北陸電力にて燃料費調整額が上限まで高騰

このような電気料金値上げのニュースを見て、「電気料金の値上げについて何となく知っているけど、その詳しい理由はよく分からない」という方は多いのではないでしょうか。

また「市場連動型プランじゃないから燃料費調整額の高騰は無関係?」と考えている方もいらっしゃるかと思います。

結論から言うと、市場連動型プランに限らずほぼ全てのプランに燃料費調整額の高騰は一律に影響します。

ながみぃ

電気料金の仕組みが分からないと勘違いし易いですよね

そこでこの記事では、電気料金の算定の仕組みをはじめ、電気料金の値上げの理由について解説します。

この記事を読めば、電気料金の仕組みが分かり、電力会社を選ぶ時のコツがつかめるようになります。

電気料金値上げの仕組みと歴史

電気料金値上げの仕組みと歴史

昨今、電気料金値上げのニュースをよく見かけますが、電気料金については実は毎月変動しています。

この毎月変動しているものも含め、電気料金の算定には主に4つの要素が関係しています。

電気料金の算定に使用される4つの要素

  1. 基本料金
  2. 電力量料金
  3. 燃料費調整額
  4. 再生可能エネルギー発電促進賦課金

この4つの要素について、東京電力を代表例として、これまでの値上げの推移を見ていきます。

基本料金の推移

1つ目の基本料金については変動はなく、しばらくの間、一定の金額を保っています。

電力量料金単価の推移

2つ目の電力量料金については、過去10年間で2度(2012年9月、2016年6月)、値上げを実施しています。(消費税増税に伴う電力量料金の変更は除く)

以下の表に電力量料金単価の推移をまとめましたのでご覧ください。

使用電力量2008年9月2012年9月2016年6月現在
120kWhまで17.87 円/kWh18.89 円/kWh19.52 円/kWh19.88 円/kWh
300kWhまで22.86 円/kWh25.19 円/kWh26.00 円/kWh26.48 円/kWh
300kWh超24.13 円/kWh29.10 円/kWh30.02 円/kWh30.57 円/kWh

2012年9月は東日本大震災を受け、原子力発電の停止により火力発電の発電量が増えたことなどによるコスト増に伴う値上げとされています。

2016年6月は電力自由化に対応するための値上げとされており、このような電力会社にとって大きな環境の変化がない限りは、価格が変動するものではないことが分かります。

また、現在の値段が2016年と異なるのは消費税増税に伴うものであり、電力量料金単価が値上げされたわけではありません。(電気料金は内税表記のため)

燃料費調整単価の推移

3つ目の燃料費調整額については、原油価格の変動に伴い毎月変動する単価となっています。

以下に燃料費調整単価の10年間の推移を示します。

燃料費調整単価の推移

電力量料金が数年に1円程度しか変化しないのに対し、燃料費調整単価については1円、2円はすぐに変化することが分かります。

昨今、電気料金の値上げが話題になるのは、上図の通り燃料費調整単価が急激に高騰しているのが原因です。

再生可能エネルギー発電促進賦課金単価の推移

4つ目の再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ発電賦課金)については、太陽光発電等の再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づき、電力会社が電気の買取りに要した費用を使用者に負担させるための金額となっており、年1回、5月に価格が改定されます。

以下に再エネ発電賦課金単価の10年間の推移を示します。

再エネ発電賦課金単価の推移

2021年4月の電気料金1,000円値上げの話題は、再エネ発電賦課金単価の値上げによるものとされています。

確かに、ここ近年の変更幅に比べると大きく単価が上昇していますが、それでも0.38円の上昇ですので、燃料費調整単価の変動がいかに大きいかということが分かります。

以上のように、電気料金は様々な単価の足し合わせにより算定されており、毎月・毎年価格が変動してきたということは御理解頂けたでしょうか。

電力自由化で電力会社を自由に選べる時代です。

電気料金の仕組みを正しく理解し、電気料金という固定費の削減に努めましょう。

電気料金算定の4つの要素について詳しく解説

電気料金算定の4つの要素

電気料金の算定には4つの要素(基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ発電賦課金)が関係していることは記載しました。

ここでは、それぞれの要素について詳細を解説します。

基本料金

一般家庭の基本料金は家のブレーカーのアンペア数で決まることが大半です。

以下の写真は我が家のブレーカーですが、ブレーカーに50Aと記載がある通り、我が家は50A契約となります。

ブレーカー
契約アンペア数東京電力エナジーパートナー
従量電灯B
基本料金
20A572 円
30A858 円
40A1,144 円
50A1,430 円
60A1,716 円

ブレーカーのアンペア数を下げることで基本料金を下げることはできますが、ブレーカーを小さくし過ぎると、同時に多くの電気を使用した時にブレーカーが落ち、家が停電してしまいます。

我が家も50Aと高めですが、朝の支度でエアコン・IH・電子レンジ・トースター・ケトルをうっかり同時に使ってしまった時に停電してしまうことがあります。

手っ取り早く電気料金を下げることはできますが、生活の満足度を下げない程度に気を付けましょう。

基本料金のポイント

  1. ブレーカーのアンペア数で決まるため、電気の使用量によらない
  2. 同時に多くの電気を使用するとブレーカーが落ちて停電するため、生活パターンに合わせて契約する必要がある
  3. 電力会社によって単価が異なる

電力量料金

基本料金が電気の使用量によらないのに対し、電力量料金は電気の使用量に応じてかかる料金となりますので、節電に取り組んだ場合は電力量料金に効果が表れます。

「電力会社の乗り換えで先月より〇円安くなった!」
「乗り換えたことで先月より高くなった!!」

と一喜一憂される方も多いですが、単純に電気の使用量が増減しているだけのことが多いので注意が必要です。

電力会社の乗り換えの際は、かかった電気料金を比較するのではなく、電力量料金単価で比較しましょう。

電力量料金のポイント

  1. 電気の使用量に応じてかかる料金
  2. 電力会社によって単価が異なる

燃料費調整額

燃料費調整額についても、電力量料金と同様に電気の使用量に応じてかかる料金となります。

電力量料金との大きな違いとしては、以下の2点となります。

  • 単価が毎月変動する
  • 電力会社によらず、地域によって統一の単価

地域によって統一の単価ですので、一部の特殊な契約を除けば、エリア外に引越しをしない限りどの電力会社を選んでも燃料費調整額単体で見ると同じ金額がかかることになります。

燃料費調整額のポイント

  1. 電気の使用量に応じてかかる料金
  2. 単価が毎月変動する
  3. 電力会社によらず、地域で統一の単価となっている

再生可能エネルギー発電促進賦課金

再エネ発電賦課金についても、電力量料金と同様に電気の使用量に応じてかかる料金となります。

大きな違いとしては、毎年5月に単価が見直しされることや、電力会社によらず全国統一の単価となっている点です。

全国統一の単価ですので、一部の特殊な契約を除けば、どの電力会社を選んでも差が生まれない料金となります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金のポイント

  1. 電気の使用量に応じてかかる料金
  2. 単価が毎年変動する
  3. 電力会社によらず、全国統一の単価となっている

電気料金の算定方法

電気料金の算定方法

電気料金の要素について紹介しました。

ここでは、いくつかの電力会社を代表例として取り上げ、具体的な電気料金の算定方法について解説します。

東京電力エナジーパートナー 従量電灯B / エルピオでんき スタンダードプランS

初めに紹介するのは「東京電力エナジーパートナーの従量電灯B」と「エルピオでんきのスタンダードプランS」です。

昔から電気の契約を変えていない人は、だいたいの人が東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bになっています。

電気料金の計算式は以下となり、電力量料金単価については、電気の使用量が多くなるほど上がっていく単価となります。

電気料金=基本料金+(電力量料金単価+燃料費調整単価+再エネ発電賦課金単価)×使用電力量

東京電力エナジーパートナー 従量電灯B
エルピオでんき スタンダードプランS

サニックスでんき サニックステラセーバーS

次に紹介するのはサニックスでんきのサニックステラセーバーSです。

先ほどの東京電力と電気料金の計算式は同じですが、電気の使用量によらず一定の電力量料金単価が設定されています。

電気料金の計算式は以下となります。

電気料金=基本料金+(電力量料金単価+燃料費調整単価+再エネ発電賦課金単価)×使用電力量

サニックスでんき サニックステラセーターS

ピタでん 使った分だけ

次に紹介するのはピタでんの使った分だけプランです。

このプランは基本料金が0円となっているのが特徴であり、「ブレーカーのアンペア数は大きいけど、1ヶ月の使用電力量はそれほど多くない家庭」に有利と推定できます。

電気料金の計算式は以下となります。

電気料金=(電力量料金単価+燃料費調整単価+再エネ発電賦課金単価)×使用電力量

ピタでん 使った分だけプラン

ピタでん 使いたい放題

次に紹介するのはピタでんの使いたい放題プランです。

このプランは使用電力量500kWhまでは定額となっており、それ以上は従量課金となります。

これだけでも十分特徴的なプランですが、さらに特異なものとして、燃料費調整額と再エネ発電賦課金が電力量料金単価に含まれるという特徴があります。

つまり、もともとこのプランで契約していた人は、今回の電気料金の値上げには無関係ということになります。

電気料金の計算式は以下となります。

電気料金=(500kWhまでの定額分)+(電力量料金単価×使用電力量(500kWhを超えた分))

ピタでん 使いたい放題プラン

その他のプラン

その他のプランとしては、昼と夜の電力量料金単価が異なるような時間帯別のプランがあります。

こちらについては、使用時間帯に極端な偏りがある人は検討する価値があるプランとなりますが、比較が煩雑になるため今回は解説を省略します。

まとめ

まとめ

電気料金の仕組みのまとめ

  • 電気料金は「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整額」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の4つの要素で計算される
  • 燃料費調整額は毎月変動し、再エネ発電賦課金は毎年5月に見直しされる
  • 価格の変動幅は燃料費調整額が最も大きい

以上、電気料金の仕組みについてまとめました。

電気料金は住んでいるエリアや契約アンペア数により価格が異なるため、人それぞれおすすめの電力会社が異なります。

そのため、様々なエリア、様々な契約アンペア数において電気料金の比較検討を行うことにより、あなたにとって最適な電力会社を提案していますので、電力会社の乗り換えを検討している方は引き続き当サイトを活用ください。